菊池風磨くん。カンパニーの皆さま。そしてスタッフの皆さま。
38公演、お疲れさまでした。
素敵な感動をありがとう。
素晴らしすぎて感想を書きたいのにただただ"よかった！！"しか出てこない。
シェークスピアもハムレットも観劇するのは今回が初めてだから、他の方のハムレットを知らないけど、それでも、今回のハムレットすごくよかった！！って大声で言いたい。
おそらく、原作をほぼ忠実に再現し、あの簡素な舞台の中で、感情も情景も全てを表現する演者たち。4時間という時間があっという間に感じるほどハムレットという作品に引き込まれました。
風磨くんのハムレット主演が決まった5月。嬉しさ反面驚きだった。風磨くんに舞台のお仕事がくるなんて思っていなかったし、それが外部の舞台で、しかも主演で、しかもしかも演目がシェークスピアなんて、誰か想像できていた人がいるのだろうか。わたしはできていなかった。風磨くんが「中山優馬の間違いじゃないか！？」って思った気持ちも正直すごくよくわかる。公式発表に喜びながらもどこかで信じられなくてフワフワしていた。
それが「あー。本当にハムレットやるんだ。」と実感できたのは宣材写真を見たときぐらいだと思う。
自分が初めて入る公演の日。ドキドキが止まらなかった。そわそわした。楽しみな反面不安もあった。始まる前に泣きそうになったのは風is以来だったと思う。
そして、幕が上がって衝撃をくらった。
なんだかんだ風磨くんは風磨くんの演技だろうなって思っていたわたしはファン失格かもしれない。
だって、グローブ座に立つ風磨くんは風磨くんじゃなかったから。わたしの知っているジャニーズの菊池風磨くんではなかったから。
風磨くんのハムレットとしての第一声を聞いたとき、本当に鳥肌が立った。びっくりした。深みと重みがまじりあい、声一つで感情が読み取れる。抑揚、間、張り。全てにおいて舞台仕様の声の出し方。声だけとっても風磨くんがしてきた努力がにじみ出ていて心を打ちぬかれた。表情も、細かいところまで繊細に感情を表していた。
風磨くんはあの4時間、ハムレットとして生きていた。いや、あの4時間、ハムレットが生きていた。
ハムレットは4大悲劇と言われるほど、悲劇の中でも有名な作品なのに、わたしが感じたのは"愛"だった。
ハムレットの、父上への尊敬の気持ち、父上の死後すぐに伯父と結婚した母上への嫌悪や悔しさ、そしてオフィーリアへの恋心。ホレイショーへの信頼。全てハムレットの愛だ。
確かに物語の最後にはホレイショーを残しみんな死ぬ。でも、最後にハムレットとレアティーズが認め合う姿とか、最後にハムレットをホレイショーがぎゅぅぅぅぅぅっと抱きしめる姿は切なくも愛に溢れている。
これがこのカンパニーの創り出したハムレットではないかとわたしは思う。
悲劇を悲劇で終わらせない。そこに愛という光をさすことで、ここまでの感動が生まれたのではないかとわたしは思う。
今回、Twitterでいろんな方のハムレットの感想を読んだ。外部舞台って本当にすごい。本当にいろんな方が観てくださっている。ファンではない方の意見はとても貴重で、そんな方々が風磨くんを褒めてくださっていて本当に嬉しかった。
座組の方々にも恵まれたと思う。
座長なのに唯一ストレートプレイが初めてだった風磨くん。そんな風磨くんを温かく見守りそして慕ってくれていた。冨永さんは本当に風磨くんのこと大好きだよね(笑)千秋楽後の皆さんの更新がどれも幕が閉じることを惜しんでいて、この3か月がどれほど濃いものだったかがわかるし、いい現場だったのかもよくわかる。
個人的に章平さんの演技がすごく好きだと思った。どう表現したらいいかわからないけど、"優しい演技"だと思った。とくにフランスに旅立つ前にオフィーリアに会いに来てオフィーリアを後ろから抱きしめる姿が本当に大好きで、ナチュラルすぎて演技だなんて思えなかった。妹を想う兄そのものだった。
秋人さんの演技も好きだった。というよりもホレイショーがものすごく好きだった。もう原作者のシェークスピアはこの世に生存していないけど、ホレイショーのアナザーストーリーを是非とも見たい。ホレイショーには幸せになっていてほしいな。
そして何よりも舞台のパパとママである森さんと松岡さん。お二方がいなければこの感動は味わえなかった。0からの風磨くんをハムレットとして生かしてくれて、そして賞嘆してくださった。お二方には一生頭があがらない。
森さん、松岡さん、
菊池風磨という人材を、育て、成長させてくださり、ありがとうございます。
カンパニーの皆さま、
舞台経験のない座長を、あたたかく見守り、ここまで着いてきてくださり、ありがとうございます。
風磨くんに出会ってくれたこと、心より感謝申し上げます。
大阪の中止になった2公演。実はわたしも夜公演に入る予定だった。しょうがないとわかっていながらも悔しい気持ちは消えなくて、いろんな気持ちが入り混じってモヤモヤしていた。そんな中で更新された刹那ルツブヤキ。わたしはこういう風磨くんの真面目さや誠実さや温かさが好きだった。好きだと思った。最後に"あなたのハムレット"と書いてくれることで、観ることのできなかった"ハムレット"に寄り添ってもらえているような気持ちになった。そういうところだよ、風磨くん。そういうところが大好きだよ。
菊池風磨くん。
初舞台初主演、お疲れさまでした。本当に、本当に、素晴らしい舞台でした。風磨くんのおかげで生の舞台の素晴らしさを知ることができ、何より新たな風磨くんの姿を見ることができました。ありがとう。お話をもらってから幕が上がるまで、驚き、戸惑い、緊張、不安、大きなプレッシャーなど、様々な想いを抱えていたんじゃないかと思います。全ての公演が終了した今、どんな気持ちでいますか？？ハムレットを演じたことは必ず大きな糧になると思います。風磨くんのファンとしてもハムレットという作品に出会えて本当によかったです。
大好きになったハムレット。
幕は閉じてしまったけど、ここで終わりではないと思うから。
またいつかお会いできると信じて。
それまで、おやすみなさい。優しい王子。
